御会式(平成30年10月)

今月の27日(土)と28日(日)は、妙眞寺で御会式が奉修(ほうしゅう)されます。
この御会式は10月から11月にかけて、日本全国、海外のお寺でも必ず行われています。

今日は2時から御講のあと、御会式のお花作りをしますので、時間のある子たちは手伝ってください。

御会式では、住職さんが献膳(けんぜん)をしたあと、お経が始まります。

そして、長行(ちょぎょう)の「而説偈言(にせつげごん)」のところで、いったんお経が止まります。

そして、最初に日有上人(うしょうにん)さまの申状(もうしじょう)が拝読され、次に住職さんが『立正安国論(りっしょうあんこくろん)』を拝読します。

その後、日蓮大聖人(にちれんだいしょうにん)さま、日興上人(にっこうしょうにん)さま、日目上人(にちもくしょうにん)さま、日道上人(にちどうしょうにん)さま、日行上人(にちぎょうしょうにん)さまの申状が各御住職さまによって拝読され、自我偈(じがげ)のお経と唱題をし、最後にお題目を三唱して御会式の法要は終わります。

そして最後に、他の御住職さまの御法話(ごほうわ)があり、お花くずしをして御会式のすべてが終わります。

『立正安国論』や日蓮大聖人から日有上人さまの申状が捧読(ほうどく)されますが、皆さんは聞いていて難しく感じると思います。

日蓮大聖人さまが南無妙法蓮華経の教えを弘めていた鎌倉時代は、大地震や大雨、台風などの自然災害が何度も日本をおそい、お米や野菜が育たず、当時の人々は食べ物が無くなってしまいました。

そのため、人々は栄養不足となり色々な病気が流行して多くの人たちが亡くなりました。

その様子を見て、日蓮大聖人さまは、この後さらに国内で戦いが起こったり、外国から攻められたりすることをご存じでした。

そこで大聖人さまは、『立正安国論』をお書きになられ、
「様々な災いが起こる原因は、日本の多くの人たちが、間違った仏さまの教えを自分勝手に信じていることにある。このままでは人々の心も世の中も良くならないし、誤った教えをなくし、正しい教えである南無妙法蓮華経を信じて、お題目を唱えていきなさい」と、

今で言う総理大臣のような国を治める人たちに読んでもらうよう渡され、日本の国が少しでも良くなるようにされました。

この大聖人さまのお姿を、後を継がれた第2祖日興上人さまをはじめ、代々の御法主上人猊下(ごほっすしょうにんげいか)さまが受けつがれ、申状を書かれて大聖人さまの『立正安国論』と一緒に、その時代の権力者に渡されたのです。

これを「国家諫暁(こっかかんぎょう)」や「国主諫暁(こくしゅかんぎょう)」といいます。

ようするに、日蓮大聖人さまが説かれた南無妙法蓮華経の教えは、唯一、世の中の人々を幸福にしてくださる御本仏(ごほんぶつ)さまであることを明らかにされその教えを信じるように代々の御法主上人猊下さまは申状を書かれて、時の権力者に渡されました。

 

お寺の御会式では、それぞれの申状が捧読されるたびに、みんなでお題目を三唱しますが、これは私たちも御法主上人猊下さまとともに、世の中が少しでも良くなるように、1人でも多くの人が南無妙法蓮華経の教えを信じて幸せになるように折伏(しゃくぶく)していくことを頑張っていきますと御本尊さまに申し上げていることを顕しています。

 

この御会式は、日蓮大聖人さまがお亡くなりになられ、それからは私たちの見えないところで私たちを見守ってくださることをお祝いし、報恩感謝(ほうおんかんしゃ)する大切な法要です。

1年のうち、1番大切なお寺の行事ですから、昔から「いつもお寺に参詣していたとしても、御会式に参詣しない者は日蓮正宗の信徒ではない」と言われてきました。

皆さんもよく覚えていてください。また、大人になっても忘れないようにしてください。

また、御会式の時に、御宝前にお花を飾りますが、これは日蓮大聖人さまが亡くなられた時、季節は秋でしたが地震が起きたように大地が振動して、お亡くなりになった家の桜の花が突然咲き出したことをなぞらえて、お花作りをして御宝前に飾ります。

今も大聖人さまは私たちを見守ってくださり、大聖人さまの教えを信じて毎日、勤行やお題目を唱え、折伏する人には、不思議なご褒美をいただけたり、悩んだり困ったりしていることを解決することができます。

それは人それぞれですが、私たちはいつの時も大聖人さまが見守ってくださることに感謝し、その期待にこたえることができるように、学校の勉強や習い事と同じく、毎日信心修行に頑張っていきましょうね。

今、世の中では自然災害や色々な事件が起きています。

皆さんは、そうしたことに巻き込まれないように、お父さんやお母さんと一緒に、お寺や本山に登山して、できればお友達をお寺に連れてきて、一緒に信心できるように頑張っていきましょう。

 

桜