一如 令和5年8月号

住 職 よ り

 厳しい暑さ続く毎日ですが、妙眞寺檀信徒の皆様には、御健勝にて日々御精進の御事と存じ上げます。
 本年は、宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年慶祝記念総登山が行われており、妙眞寺檀信徒の皆様には、現在累計で一二三名の方に御参加頂いております。今月も二十日(日)に第四回妙眞寺支部総登山が行われますので、百年に一度の大慶事に挙って御参加頂きたく存じます。
 さて本年は、妙眞寺創立九十周年を記念すべき年に当たり、正月より今月に至るまで、新しく御入信なされた方をはじめ、他寺院より移籍されてきた方、仕事や学校の関係で妙眞寺に参詣されている方など、大変多くの方々が新たに参詣され、住職と致しまして非常に有り難く感じております。特に、毎月の月例行事や毎週の唱題行には、挙って御参加頂き、より活気漲る日々を共々送らせて頂き、混乱の極みを見せている世情ではありますが、参詣される方々の信心強盛なる姿を拝し、どうかその御信心の功徳利益をもって、世情の浄化矯正(じようかきようせい)の為にも、御自身の罪障消滅福徳増進の為にも、あらゆる方々を正法に帰依(きえ)せしめて折伏成就できますよう、『衣座室の三軌(えざしつのさんき)』を心得て御精進頂きたく存じます。
 この衣座室の三軌について宗祖日蓮大聖人様は、『御義口伝(おんぎくでん)』に「今日蓮等の類(たぐい)南無妙法蓮華経と唱へ奉る者は此の三軌を一念に成就するなり。衣とは柔和忍辱(にゆうわにんにく)の衣、当著忍辱鎧(とうじやくにんにくがい)是なり。座とは不惜身命の修行なれば空座に居するなり。室とは慈悲に住して弘むる故なり。母の子を思ふが如くなり。豈(あに)一念に三軌を具足するに非(あら)ずや」と仰せであります。すなわち折伏を行ずる心構えとして、『衣』とは常に心穏やか且つ冷静に、そして耐え忍ぶ心を持ち、『座』とは不惜身命にして我意我見をはじめとする、あらゆるものへの執着を離れること、『室』とは、慈悲の一念をもってあらゆる方々に接することを言います。更に、御本尊様に真剣に南無妙法蓮華経のお題目を唱える時、我が一心一念にこの三軌を具えることができると、大聖人様は仰せになられております。
 折伏を成就するには、常日頃から友人知人、隣人をはじめ、多くの方々から信頼に足りうる発言行動を示して頂くことも、至極肝要なことであります。つまり、いくら大聖人様の教えが唯一無二の正法であっても、折伏された人はまず、正法を行ずる皆さんの日頃の姿を見られるでしょう。ですから、この『衣座室の三軌』を心得て、日々の行業を省み、慎み、折伏に繋がる人間関係を築いて頂くことが肝要であります。どうか、その意とするところをお汲み頂き、いよいよ自行化他の信心に励んで頂きたいと願います。

第3回妙眞寺支部総登山

御法主日如上人猊下御言葉

 『諸経と法華経と難易の事』を拝しますと、「生死の長夜を照(てら)す大灯、元品(がんぽん)の無明(むみよう)を切る利剣(りけん)は此(こ)の法門には過ぎざるか」と仰せであります。
 「生死の長夜」とは、衆生が三界六道の世界において、生死を繰り返すさまをこのように言っているのであります。その生死の長夜につきまとう暗黒の如き迷いや苦しみを照らす灯火(ともしび)こそが、妙法蓮華経であると仰せられているのであります。
 また「元品の無明を切る利剣は此の法門には過ぎるか」の「元品の無明」とは、衆生に本来的に具わっている根本的な迷いのことであります。つまり「元品」とは根本・根源を意味し、「無明」とは迷いのことで、物事に明るくなく、暗いという意味であります。
 すなわち、妙法蓮華経という絶対の真理に対して、一切の煩悩の根本となるのが元品の無明であります。そこで、この元品の無明を断ずれば、成仏の境界を得られるということで、その元品の無明を断ち切る利剣こそ「此の法門」すなわち、妙法蓮華経であると仰せられているのであります。
 さらに、大聖人は『御義口伝(おんぎくでん)』に、「元品の無明を対治する利剣は信の一字なり」と仰せであります。つまり、大御本尊様に対する「信の一字」すなわち、無疑曰信(むぎわつしん)こそ、無明を断ずる利剣であると仰せられているのであります。
 今、宗門は「折伏躍動の年」を迎え、全支部ともに僧俗一致の体勢を構築して、一天広布を目指して力強く前進しております。しかして『日女御前御返事』には、「南無妙法蓮華経とばかり唱へて仏になるべき事尤(もつと)も大切なり」と仰せられているように、その原動力となるのが唱題行であります。
 折伏は相手が納得しなければ入信しませんが、相手を納得せしめるものは、私達の人格であり、私達の慈悲心であり、決意であります。したがって、自分自身がしっかりとお題目を唱えていくなかに、おのずと信心と人格が磨かれ、慈悲の心をもって決然として折伏を行じていく勇気と智慧と行動力が生まれてくるのであります。     【唱題行(七月一日)の砌 令和五年七月一日 於 総本山客殿】

 

御報恩御講(9日・午後2時)

妙眞寺よりお知らせ

★六日(日)午前九時より広布唱題会・永代御経日を奉修し、終了後、寺院清掃を行って頂きます。
★九日(水)午後六時四十五分より、新宿・大願寺において、八月度広布推進会が開催されます。中川講頭をはじめ、法華講役員の方々を中心に御参加下さい。
★十二日(土)午後七時、十三日(日)午前十時三十分・午後二時より、宗祖日蓮大聖人御報恩御講を奉修致します。また、十三日(日)午後一時より若葉会御講を行います。
★十三日(日)、十五日(火)午後二時より、恒例の盂蘭盆会を奉修致します。また、九月二十三日(土)、二十四日(日)午後二時より秋季彼岸会を奉修致します。なお、お盆経を御希望されます方は、随時、妙眞寺まで御連絡下さい。
★二十日(日)は、第四回宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年慶祝記念妙眞寺支部総登山を実施いたします。御開扉は午後一時三十分、総本山休憩坊集合は午後十二時となります。妙眞寺発着支部車を御利用の方は、午前八時三十分出発と致しますので、午前八時十五分までに妙眞寺に集合して下さい。今回の登山は、少年部員・十五名参加を目標にしておりますので、各親御様には何卒御理解御協力のほど、宜しくお願いします。

盂蘭盆会(15日・午後2時)