コロナ禍での信心④

 8月を迎えた今、首都圏では新型コロナウイルスの感染者が爆発的に増加しております。特に10代~30代の方々の感染が毎日1000人を超えるような状況は、ワクチン接種の進捗状況の因果関係に少なからず関係しているものと思われます。妙眞寺檀信徒の皆さまにおきましては、ワクチン接種完了の報告も多数受けており、住職や住職の母は接種が完了しており、住職家内も今月中に完了予定であります。ですので、万全とは言えませんが全日、本堂・控室・受付の除菌水噴霧、寺院行事終了後の全体的なオゾン除菌、アルコール消毒の用意など、今出来うる最大限の予防措置を執りつつ、皆さまの深信なる御参詣をお待ちしております。また現在、今月31日まで首都圏一都三県が緊急事態宣言地域下にあり、当該地域に居住する方々の総本山大石寺の登山はワクチン接種2回目を完了した方々に限られますので御留意下さい。

 さて、目黒区内では小学校におけるクラスター感染が起きるなど、目に見えないウイルスに翻弄されており、子供の感染はほぼ無症状感染とは言われますが、中には発症して入院乃至自宅療養を余儀なくされている方々もおられるようであります。また、乳幼児から小児の子供たちでは今、溶連菌やアデノウイルスなどの夏風邪も流行しております。どうか、親御様におかれましては、お子様に急な発熱があったとしても落ち着いて行動し、まずは小児救急電話相談「♯8000」や救急安心センター「♯7119」に連絡したり、かかりつけの小児科の先生に連絡して頂きたく存じます。因みに先月末、私の次女が39度の発熱があり、「もしかしたらコロナ感染かも」と気が気ではありませんでしたが、日曜日であったことから「♯7119」や目黒区指定の救急診療所に連絡し、救急隊の方や小児科医の先生の指導を仰ぎ、「子供が発熱した時点で咳がでていない場合は、大凡夏風邪の可能性が高い」ということで、小児科受診を勧められました。次女も夜には平熱に下がり、翌日小児科を受診しましたら「咽頭が腫れており夏風邪でしょう」と診断され安心した次第であります。こうした状況も踏まえ、私たち大人も、たとえ急な発熱があったとしても、必ずしも「コロナ感染」とは限りませんので、まずは落ち着いた行動を取り、上記の相談ダイヤルにお電話頂きたく願います。また、万が一寺院参詣後、コロナ感染が確認され場合は直ちに寺院まで御連絡下さい。

 さて、こうした世情が混乱の極みを見せている今日、私たちはメディアの報道に日々翻弄されてはいませんか?大聖人様は、「南無妙法蓮華経と唱へさせ給へ。「現世安穏後生善処」疑ひなかるべし。法華経の行者をば一切の諸天、不退に守護すべき経文分明なり。経の第五に云はく「諸天昼夜に常に法の為の故に之を衛護す」云云。」。また、「妙楽大師のたまはく「必ず心の固きに仮りて神の守り則ち強し」等云云。人の心かたければ、神のまぼり必ずつよしとこそ候へ。是は御ために申すぞ。古の御心ざし申す計りなし。其れよりも今一重強盛に御志あるべし。其の時は弥々十羅刹女の御まぼりもつよかるべしとおぼすべし」と仰せであります。

 そもそも私たちは、世情の浄化矯正を願い何があろうとも御本尊様の御冥加と諸天善神の御加護があることを確信し、また信心の志が強ければ強いほど、信行の実践が強盛であればこそ、諸天の御加護も強くなることを意得て、日々の信心修行に励んで頂き、コロナ禍を乗り越えて頂きたく願います。何よりも私たちの信心は、こうした世情が混乱している時こそ、その本領を発揮する時です。また、毎日つつがなく生活できることがいかに有り難いことか、当然皆さまの努力精進の賜物であると存じますが、更に私たちは御本尊様御照覧のもとに毎日の生活を送ることができることに感謝申し上げ、より一層御本尊様に報恩感謝のお題目を唱え、御先師日顕上人が「すべてに通じておるところの絶対的な意味での善の行は、南無妙法蓮華経と唱える唱題行であります」と仰せのように、この御本尊様に対する唱題がありとあらゆる善行中における唯一無二の大善行であり、その功徳利益を御自身のみならず、縁する全ての人に送り届けることができるよう御精進頂きたく存じます。