時間について(平成30年1月)

あけましておめでとうございます。

皆さんは、今年の目標を何か見つけたり、決めることができましたか?

見つけることができたなら、その目標を達成することができるように、毎月お寺に参詣して、御本尊さまに願っていきましょう。 

さて、私たちは勉強や習い事、学校の宿題などなど、「もっと時間がほしい!」と思う時はありますか?

1日は24時間、1年は365日と決まっていて、お父さんやお母さん、友達から時間を借りたり、もらったりすることはもちろんできません。

今年もすでに13日が過ぎていきました。そうした中で、

「学校のむずかしい授業や苦手な授業の時間は長く感じるけれど、遊んでいる時間、楽しい時間は短く感じる」という経験をしたことはないでしょうか。

時間はいつも同じ早さで流れているのに、その時々によって感じ方が変わるのは不思議なことですね。

世の中では、「時は金なり」、「歳月人を待たず」、「光陰矢のごとし」といった、時間を大切にすることを教えた言葉があります。

 

 

時間はお金で買えない

お金は、たとえ無駄遣いしてしまっても、頑張ってためれば手に入れることができます。
しかし、時間は1度失ってしまうと取りもどすことはできませんし、買うこともできません。

したがって時間は、お金よりも大事なものだと言えます。

今は、昔とちがって医学が発達して、ほとんどの人が、70才や80才、90才以上生きることができるようになりました。

しかし、仏教では人間の寿命は長くても120才までと言われてますし、人それぞれ命には必ず限りがあります。

皆さんも、幼稚園に通っていたと思ったら、小学生になり、中学生になり、気づいたら大人になって働いているでしょう。

ですから、私たち1人ひとり、生きている時間にも限りがあるということですから、時間をむだにせず毎日を、大切にすごしていくことが大切です。

 

時間を有意義に活用するために

1日は24時間と決まっていますから、時間を活かせるかどうかは、皆さんの使い方にかかっています。

私たちの生活の中には、学校の1時間目の授業と2時間目の授業の間にある休み時間のような、ほんの少しの時間がたくさんあります。

例えば、登下校中の移動時間や、電車やバスを待っている時間、寝る前のひとときなども、ほんの少しの時間です。

時間は「時の間」と書くように、このような何かと何かの間にある時間を活用すると、たくさんの時間を作ることができます。

「たった5分や10分では何もできない」と思うかもしれませんが、5分を1年間積み重ねると、1825分(30時間以上)もの、長い時間となります。

10分だとその倍の時間になります。それだけの長い時間があれば、どれだけたくさんのことができるでしょう。

寝る前などに、1日を振り返って無駄な時間がなかったか、よくよく考えてみましょう。

「やる人は時間をつくり、やらない人は理屈をつくる」と言います。

時間は自分で作り出すものですから、小さな時間をつくり出す積み重ねが、大きな良い結果をもたらすのです。

また、なんとなくテレビを見たり、ゲームをして楽しんでいて、気付いたら2時間も経っていた、という経験をしたことはありませんか。

楽しい時間を過ごすことも決して悪いとは言えませんが、毎日ダラダラと楽しい時間ばかりを過ごしていると、いつの日か「あの時間を、ほかのことに使っていたらよかったなぁ」と思うことがあるかもしれません。

ですから、後で後悔することのないように、時間の使い方、過ごし方を今のうちからよく考えて、大人になっても上手に時間を使えるようにしましょう。

御法主日如上人猊下(ごほっすにちにょしょうにんげいか)さまは、
「だれにでも同じように、平等に時間が与えられています。特別に時間の多い者とか、少ない者という差別はない。全く同じ時間が与えられます。この与えられた時間が皆、同じであったとしても、その間、一生懸命勉強にむ者、逆に惰眠を貪り、得難い貴重な時間を無駄に費やしてしまう者、そのどっちを取るかが問題であります」と御指南されています。

私たちは、有意義な時間、質の良い時間が過ごせるよう、心掛けたいものです。

 

 

時間を仏さまに奉る

私たちが生まれてから死ぬまでの時間を「寿命」と言います。
このことから考えると、時間とは私たちの命そのものだと言うこともできます。

御法主日如上人猊下さまは、
「我々の一生というものは、言うなれば、我々に与えられた時間であります。ですから、命を奉るということは、その尊い時間を、一生の間で、どれだけ仏さまに奉ることができるのかということとも言えるでしょう」と御指南されています。

私たちが大切な時間を、勤行や唱題のために、お寺に参詣するために、総本山大石寺に登山参詣するために使うことは、自分の尊い命を仏さまに捧げるのと同じことなのです。

特に「時間がないから勤行や唱題ができない」と言う人がいたならば、朝何時に起きて勤行して、朝ご飯を食べて学校へ行けばよいのか。

学校から帰ってきたら、まず夕勤行をしてから、夕ご飯を食べたり、お風呂に入って、勉強してから自分の楽しい時間を作ってみましょう。

そうして自分で工夫して時間を決め、それぞれの時間を作ってみましょう。

 

命とも言える、自分の与えられた限りある大切な時間を、活かすも殺すも自分次第です。

こうしたことをよく考えて、今年1年、色々なことにチャレンジして頑張っていきましょう。