最高の薬(平成30年3月)

皆さんのお友達でインフルエンザにかかったり、風邪をひいたり、その他色々な病気にかかって、お医者さんに行く人がいるでしょう。

これはあくまでも、目にみえる形で現れている病気のことですが、日蓮大聖人さまは、「世界中の人々は皆、重い病気にかかっている」と仰せられ、末法という今の時代の人々は皆、命が重い病に冒されていると教えられています。

また大聖人さまは、「様々な病気のなかでも、正しい法華経を信じないで誹謗することが最も重い病気である」と仰せられ、最も重い病とは、間違った教えを信じて仏さまの正しい教えに背く「謗法(ほうぼう)」であると教えられています。

この病気に冒された人は、謗法の罪障によって正しい判断や行動ができなくなり、生活がうまく行かず、知らず知らずのうちに不幸になってしまうのです。

皆さんの周りにも、弱い子に対してイジメをしたり、悪口を言ったりする子、色々な悩みを抱えている子がいるかもしれません。

それは、正しい仏さまの教えを信じて毎日の生活を送ることができないために、そうしたことになってしまうのです。

 

しおれた花

 

ですから、今の時代の人たちは、仏さまから見れば一刻も早く治療しなければならない重病の患者であると言われています。

しかし、世間の人々は、自分が命の病気であることを知らず、色々な悩みを解決しようと、様々な宗教の教えに頼っていますが、大聖人さまが「重い病気の人に効果の浅い薬を飲ませても、病気は治らない」と仰せになられていますように、大聖人さまの尊い教え以外に、人々の重い病気を治す力はありません。

間違った教えを信じている人々は病気を治すことができないばかりか、さらに症状を悪化させて苦しんでしまいます。

このような人々を救うため、大聖人さまは、お釈迦さまが説かれた最も尊いお経典である法華経に秘められた「南無妙法蓮華経」を説き弘められました。

大聖人さまは、「多くの薬のなかで、南無妙法蓮華経は第一の良薬(ろうやく)である」と仰せられ、南無妙法蓮華経は、今の時代のあらゆる人々の命の重病を治す大良薬(だいろうやく)であると教えられました。

そして、この大良薬の御本体として本門戒壇の大御本尊さまを顕されたのです。

この御本尊さまは、総本山大石寺の奉安堂のご安置されています。

 

末法の現代においては、御本仏日蓮大聖人さまこそ、大良薬をもってすべての人々の命の重病を治してくださる最高の名医なのです。

ただし、最高の名医が「この薬を飲みなさい」と言っても、患者が素直に信じて薬を飲まなければ、病気は治りません。

 

このことについて、御法主日如上人猊下さまは、「末法の御本仏宗祖日蓮大聖人の仏法に広大無辺なる功徳が存していても、自らその道を修さなければ効力の無いことは、他人が薬を服しても自らの病は除かれないのと同様であり、また、正しく修さなければならないのは、薬も処方通り服さなければならぬと同じであります」と仰せられています。

この猊下さまの御指南のように、私たちは、大聖人さまの仰せ通りに大良薬を服用することが大切です。

 

どのように服用するのかと言えば、御法主日如上人猊下さまの御指南、住職さんのお話にしたがって、毎日の勤行・唱題を真剣に行い、一人でも多くの友達に大聖人さまの教えを話していくことが、正しい服用をすることになるのです。

 

このように正しく信心修行に励んでいけば、大聖人さまが、「病気の人は、薬だと知らなくても、また自分が病気であることを理解していなくても、正しい薬を服用すれば必ず病気は治るのである」と教えられているように、必ず命の重い病を癒やして最高の幸せな生活を送ることができるのです。

 

日蓮正宗の信心をしていない人たちは、日蓮大聖人さまから見れば皆、命の重病患者と言えます。

私たちは、多くの人に大御本尊さまが妙法の大良薬であることを教えてあげることが大切です。

色々なことで悩んでいる人、病気にかかって苦しんでいる人、命の重病にかかっている人たちに、「あなたは命の病気なのです」、「この薬を飲めば必ず良くなりますよ」と教えて、幸せに導いてあげる行動を「折伏(しゃくぶく)」と言います。

深い暗やみの中にいる人ほど、光を強く感じるものです。

深く悩んでいる人ほど、大聖人さまの教えの尊さ、大御本尊さまのすばらしい功徳を強く感じることでしょう。

私たちは一人でも多くの人に最高の薬を教えてあげる「折伏」に、お父さんやお母さんと一緒に、少しでも取り組んで行きましょう。