一如 8月号

住 職 よ り

 本年も夏本番を迎えるなか、新型コロナウイルス感染症も、一時は終熄(しゆうそく)に向かっていると思われましたが、特にここ最近、東京都では毎日二百人、三百人と感染者が増加傾向にあり、非常に懸念すべきところであります。

 とにかく今、私たちは自分自身がまず感染症に罹患(りかん)しないよう心掛けることが肝要であります。前々から申しております通り、この感染症は邪宗謗法の害毒と、五濁爛漫(ごじよくらんまん)たる世相が原因となって起こるところの疫病の災いであります。ですから、基本的な感染予防は当然のこと、常に妙法唱題に努め、どうか妙眞寺檀信徒の皆様全員が、無事コロナウイルスに罹患しないよう心より念願致すところであります。

 

 今、日蓮正宗の僧俗は、明年の宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年の大佳節に向かって、折伏弘教とあらゆる記念事業の完遂成就に向かって、世界各国の御信徒一同が、僧俗一致異体同心して勇猛精進しております。この時に当たり、先月私は家族と共に総本山大石寺へ登山し御開扉を受けさせて頂き、その折、御法主上人猊下より、「街頭折伏や訪問折伏も良いことだが、こうした状況下では、特に家族・兄弟、親類等の縁ある方々の折伏をしっかりと行う必要がある」との御指南を賜(たまわ)りました。 

 

 当然、家族の幸せや無病息災を望まない方はいないと思います。その実現のためには、一家一族そろって、大聖人様の御教(みおし)えに帰依(きえ)することが、御一家全体の幸福実現の鍵となってきます。また、たとえ私たちが信仰していようとも、恐るべき天変地夭(てんぺんちよう)や疫病等の国難としての災いを被り、更に三毒煩悩に犯され五欲に著(じやく)して悪心を抱き人々を陥れようとする人々、道義人倫の道を外れ我意我見、我欲に執着し、仏道乃至人として本来の道を踏(ふ)み違(たが)えている人々がごく身近に潜(ひそ)んでおり、そうした影でほくそ笑むような悪縁に決して誑惑(おうわく)されないよう、よくよく留意せられ、信行の実践に励んで頂きたく存じます。

 最後に、御本尊様の広大無辺なる功徳利益を積み累(かさ)ね福徳増進して頂くと共に、宇宙法界森羅万象(しんらばんしょう)に悉(ことごと)く因果の厳然たる理法が具わり、御本尊様は全てを御照覧されていることを達観し、仏さまの御心(みこころ)たる御仏意(ごぶっち)が、善くも悪くもありのまま、世相に、そして一人ひとりに厳しく顕(あらわ)れてしまうことを恐れつつ、油断怠りなきよう、今こそ真剣に信行の実践に精進して参りましょう。

御 逮 夜 御 講    7月11日(土)

 

御法主日如上人猊下御言葉

 大聖人様は、『御義口伝(おんぎくでん)』のなかで、「今日蓮が唱ふる処(ところ)の南無妙法蓮華経は末法一万年の衆生まで成仏せしむるなり。豈(あに)今者已(こんじやい)満足に非ずや。已とは建長五年三月廿八(にじゆうはち)日に始めて唱ヘ出(い)だす処の題目を指して已と意得(こころう)べきなり。妙法の大良薬を以て一切衆生の無明(むみよう)の大病を治せん事疑ひ無きなり」と仰せであります。

 すなわち、末法の御本仏宗祖日蓮大聖人が唱えあそばされた本因下種(ほんにんげしゆ)の妙法は、末法万年の衆生までも成仏せしめる大良薬にして、この妙法の大良薬をもって一切衆生の根本の迷いである無明の大病を治することができることは疑いないと仰せられているのであります。

 されば、『四条金吾殿御返事』には、「真実一切衆生色心の留難(るなん)を止(とど)むる秘術は唯(ただ)南無妙法蓮華経なり」と仰せられているのであります。
 私どもはこれらの御文を拝し、本因下種の広大無辺なる功徳を一人でも多くの人々に知らしめていくことが今、最も肝要であると知るべきであります。

 

 『唱法華題目抄(しようほつけだいもくしよう)』には、「末代には善無き者は多く善有る者は少なし。故に悪道に堕(だ)せん事疑ひ無し。同じくは法華経を強(し)ひて説き聞かせて毒鼓(どつく)の縁と成すべきか。然(しか)れば法華経を説いて謗縁(ぼうえん)を結ぶべき時節なる事諍(あらそ)ひ無き者をや」と仰せられています。

 「毒鼓の縁」とは、皆様もよく御承知の通り、毒薬を塗った太鼓を塗った太鼓を大衆のなかでたたけば、聞こうとする気はなくとも皆、死ぬという話で、これは、たとえ法門を聞こうとせず反対したとしても、やがて煩悩を断じて得道できることを毒鼓を打つことに譬えているのであります。すなわち、一切衆生には皆、仏性が具わっており、たとえ逆縁の衆生であっても、妙法蓮華経を聞くことによって正法と縁を結べば、将来、必ず救うことができることを言うのでありますから、私でもが折伏するに当たっては極めて大事な話であります。

 また、『聖愚問答抄(しようぐもんどうしよう)』には、「今の世は濁(じよく)世(せ)なり、人の情もひがみゆがんで権教(ごんきよう)謗法(ほうぼう)のみ多ければ正法弘まりがたし。此の時は読誦・書写の修行も観念・工夫・修練も無用なり。只(ただ)折伏を行じて力あらば威勢を以て謗法をくだき、又法門を以ても邪義を責めよとなり」と仰せであります。こららの御文から、今、末法にあって、特に今日(こんにち)の如き、新型コロナウイルス感染症が蔓延(まんえん)し、世界中が騒然としている時、私どもは声を大にして妙法の広大無辺なる功徳を説き、一人でも多くの人々に下種折伏をしていかなければなりません。

唱題行(七月一日)の砌 令和二年七月一日 於 総本山客殿

御 報 恩 御 講   7月12日(日)

妙 眞 寺 の 動 き

 7月度は、7日(日)午前9時から広布唱題会並びに永代御経日を奉修致しました。13日(土)午後7時、14日(日)午後2時から、月例の宗祖日蓮大聖人御報恩御講並びに盂蘭盆会を奉修申し上げました。今月も、広布唱題会、御報恩御講、盂蘭盆会には、万全の態勢を以ての自由参加とさせて頂きます。緊急事態宣言は解除されましたが、引き続き寺院の開閉門に関しましては、朝勤行から夕勤行後、午後7時までとさせて頂きます。午後7時以降の参詣を希望されます方は、前もって御連絡下さい。

 

若 葉 会 御 講

若 葉 会 御 講     7月12日(日)