令和6年5月度 少年部広布推進会指導教師指導

 少年部の皆さん、こんにちは。今日はこのように東京第二地方部21支部の少年部の皆さんが集まり、また東京第二地方部鼓笛隊の皆さん、付き添いの親御様の方々も参加されて、久しぶりに少年部広布推進会が開催され、大変有り難く思いますと共に、お休みのなか多数御参加され、誠にご苦労様でございます。 

   さて、少年部の皆さん。毎日、朝夕の勤行を行っていますという人、手を挙げてみて下さい。毎日朝起きて朝勤行を行い、夕方夕勤行を行うこと、更にたとえ5分でも10分でも、毎日御本尊様に真剣に南無妙法蓮華経のお題目を唱えていくことは、皆さんにとってとても大切なことです。今日はそのことについて、少々お話したいと思います。

 先ほど、鼓笛隊の皆さんが「唱えてゆこう妙法を」という曲を演奏され、合唱したと思いますが、歌詞が一番から三番まであり、三番の最初に「勇気・正直・正義の木、心に三つの木を持とう」とあります。この三つの木は、私たちの生活に当てはめて、本当に大切なことであると思います。
 まず最初の「勇気」ということですが、自分は勇気があると思っている子も多少いるかと思いますが、御本尊様にお題目を唱えていくと、妙法の尊い不思議な法の力で真の勇気を持つことができようになります。毎日真剣に唱題して行くと、自然と自分に自信が持てるようになったり、自分自身何かが変わったと感じ、そのなかで自然と勇気が湧いてくると思います。たとえ湧いてこなくても、何か問題が起きたとき、これから中学受験や高校受験など、何かしらに挑戦しなければならない時こそ、お題目をしっかり唱えて下さい。必ず不思議と心の底からフツフツと勇気と自信が湧いてきます。また、自信が持てずに本当に勇気が必要な時、自分が努力したことを発揮したい時には、特に御本尊様にお題目を唱えていくことが、とても大切なこととなります。是非日頃から10分あるいは、20分、30分と、できる得る限り挑戦してみて下さい。
 次に「正直」ということです。世の中では「正直者は馬鹿を見る」などという言葉もありますが、決してそんなことはありません。何故なら皆さんを初め、世の中全ての人たちの行いや心すべてを、常に御本尊様が見ているからです。ですから、周りの人たちをごまかせても御本尊様には通用しません。不正直、嘘をつく人たち、何かとごまかそうとしても、いつの日か必ず全てのことが明らかなります。よって皆さんも、お父さんやお母さん、友だちや学校の先生などに対して、勇気をもって何事も正直に話していくこと、決して自分をごまかしたりしないようにして下さい。
 最後に「正義」ということです。つまり正しいということであり、世の中一切を含む正義は、私たちが信じる日蓮大聖人様の教えのことをいいます。そして大聖人様が顕された御本尊様にお題目を唱えていくところ、皆さん方の命が勇気と自信に満ち溢れ、正直な姿となって、あらゆる物事に取り組み、自然と幸せを感じる日々を送ることができるようになります。このような意味が「唱えてゆこう妙法を」という歌詞に込められていると思いますので、今後もこの歌を歌う機会があったら、このような意味がこの歌にあると思って下さい。
 これから皆さんは中学生、高校生となり、やがては親元を離れて就職し、仕事をして自分の生活を自分自身で切り開いて行くことになります。そうしたなかで、これから楽しいこと、喜ぶことがあると同時に、苦しいこと辛いことも沢山あると思います。今だって、朝起きて学校に行くのが辛い日、毎日宿題をするのが大変だと思う時がありませんか。さらに、朝早くに起こされて眠い中、朝勤行をしなさいと言われて、「眠い、辛い、やりたくない」なんて思う時もあるかもしれません。また、学校生活や友だちとの間でつまらない思い、嫌な思いをすることがあるかもしれません。しかし、皆さんは今までお話したように、たとえ大変だったとしても、毎日勤行や唱題を行っていく、お寺に参詣して御僧侶の話を聞き、一生懸命信心修行に励んでいけば、必ずその苦しいことが解決して行くことを忘れないで下さい。そして立派に成長できるように、色々なことに挑戦して行って下さい。
 むかしのことわざで、「艱難、汝を玉にす」という言葉があります。「艱難」とは「艱難辛苦」という言葉もありますように、辛いこと苦しいことを言います。そうした悲しみや苦しみ、涙を流すぐらい辛いことが皆さんに降りかかってきたしても、決して負けることなく、一つの決意を固めて乗り越えて行くことによって、本当に立派な人になっていく、数々の困難を乗り越えるごとに成長していく、正に玉のように世の中で輝きを放つような人になっていく、それが「汝を玉にす」ということです。そして、皆さんが信心修行に励んでいく中で、その中心となるのが「お題目を唱えていく」ということになります。ですから、お題目を真剣に唱えながら苦しいことを乗り越えていく、何かの試練をや目標を達成していくと、様々な有り難い尊い体験ができて、本当の幸せと楽しい毎日を身をもって感じることができると思います。皆さんには、このことを信じて、『艱難、汝を玉にす』という言葉を心に刻み、朝夕の勤行を行い、毎日お題目を唱え続けて行くよう心に決めて頑張って下さい。

 次に東京第二地方部鼓笛隊の皆さん、今日も立派な演奏を披露して頂きありがとうございます。前御法主日顯上人は、かつて全国少年部大会の御指南において、「鼓笛隊コンクールの鼓笛隊の真摯な演奏を聞いておりまして、一人ひとりの人が演奏という一つの事柄に集中してここへ出てきているということをつくづく感じました。これは人格形成の上からも本当に素晴らしいことだと思います。(中略)立派な演奏を通じて人格の錬磨、信心の向上に資していただきたいと思います」と仰せになられました。毎年夏に行われてきた全国鼓笛隊コンクールも、コロナ禍によって令和元年度を最後に行われていませんが、こうして地方部総会や少年部広布推進会の場で演奏を披露する為に、毎月廣妙寺様にて練習を行っていると思います。自宅から廣妙寺様へと参詣し、あらゆる支部の仲間と共に計1時間の唱題を行い、互いに切磋琢磨して練習活動を行う姿は、必ず皆さんの人格が立派に形成され、命が磨かれ、今後の人生の資糧になっていくと思います。小学3年生から中学3年生までの間でしか参加できない、貴重な鼓笛隊活動を通じて、大森君を初めとするスタッフの皆さんのもと、鼓笛隊員の仲間との信心の絆を深め、共に歩み励まし合い、その経験を卒隊後の青年部活動での成長に活かして頂きたいと念願いたします。

 最後に、引率の皆様、親御様には、お休みのなか、少年部広布推進会への御参加、誠にご苦労様でございます。ここ数年間、コロナ禍によって、大々的な少年部行事は行われてきませんでしたが、御自身のお子様や各支部少年部の活動状況はいかがでしょうか。さきほども申し上げましたように、この信心修行はお子様方が立派な大人に成長して行く過程で、決してお座なりにしてはいけない大事なことであります。どうか、子供たちが思い描く夢や希望を、自分自身でつかみ取るためには、あらゆる障礙を排除し力強く前進して立派な大人に成長して行く為には、更に各支部の興隆発展の為には、それぞれの御家庭での確固たる法統相続が必要不可欠となります。そこのところを十分お考え頂き、四者一体となって各支部充実した少年部活動を展開して行って頂きたいと心よりお願い申し上げます。

 どうか、本日お集まりの皆さん全員が、本年残す日々、志新たに信行倍増福徳増進して、意義ある日々をお送り頂き、実りある輝かしい一年にすることができますよう、さらなる御健勝と御精進をお祈り申し上げ、本日の話とさせて頂きます。本日は誠にご苦労様でございました。