御報恩御講住職指導(令和6年7月)
いよいよ「折伏前進の年」も後半に入り、『立正安国論』奏呈の月である七月となりました。皆様には猛暑厳しい中ではありますが、こうした厳しい時節であるからこそ、更なる信行の実践に励んで頂き、御自身の罪障消滅宿業打開、現世安穏後生善処に努め、特に御法主上人のもと、総本山をはじめ全国の末寺で行われている七月度・一時間唱題行を実践し、自らの信心を奮い立たせてて、力一杯、折伏行に精進していくことが肝要であります。
宗祖日蓮大聖人様は『立正安国論』に、「夫国は法に依って昌え、法は人に因って貴し。国亡び人滅せば仏を誰か崇むべき、法を誰か信ずべきや。先ず国家を祈りて須く仏法を立つべし」と御教示され、世の中の平和安穏を願うならば、この『立正安国論』に認められた大聖人様の御聖意を改めて拝し、私たち令和の法華講衆が末法唯一無二の正法正義を世の中に弘め伝えていくことによって、初めて国が栄え人民が栄えて行くことを銘記して頂くことが肝要であります。
此の度、妙光寺第十代住職として赴任された、水島日叡総監の著書『信仰の指針』には、「日本古来の格言には、『人は笑顔で悪事をなすことあたわず。笑顔で憎み妬むことあたわず。笑顔で悪口することあたわず』とある。なるほど正法を妬み、宗門・法華講の悪口と誹謗に洗脳されている創価学会員の顔には、往年の歓喜と、ほほ笑みは見られない。言いかえると、正しい行いをし、他の人を思いやり、感謝の心を持っている人は、いつも顔と心に笑みをたたえている、ということになる。では、心底からの笑顔を絶やさぬ人間になるには、どうしたらよいか。結論から言えば、人生で最も正しい道、すなわち仏法を持つこと、他者の幸せを願う慈悲の行為、すなわち正法を弘通すること、そして仏法僧の三宝に感謝し、祖先に孝養を尽くす朝夕の勤行を実行することである」と御指導されております。
このように、常に笑顔で挨拶と会話を自然と行える人格を形成する為にも、日頃のお題目の力と御本尊様の功徳利益満ち溢れ、常に境界高い生活を心掛けることが大切であります。
精神科医の和田秀樹氏は、『自分も周りも幸せに!笑顔がもたらす五つの効果』に、まず「気持ちが明るい人には人が寄ってくる」、「仏頂面で暗い顔をしていないか?」、「明るい気持ちで過ごすには笑顔が大切」とした上で、笑顔がもたらす効果について、「①気持ちに余裕が生まれる②相手に心を開いているサインになる③生き生きとした印象を与える④免疫力が高まる⑤精神的に安定する」、という効果があるとされています。また、科学的根拠として「人は笑顔になると『エンドルフィン』という脳内で機能する神経伝達物質が分泌され、それは『体内で分泌されるモルヒネ』の意味があり、モルヒネの数倍の鎮痛効果、「気分が高揚したり、幸福感が得られるといった作用を持っている」とのことです。
つまり、一人の笑顔がもたらす幸せオーラによって、自然と周囲の人にその効果がもたらされるということであり、私たちは、あらゆる人とのコミュニケーションにおいて、特に折伏の場においては、明るく元気で人と接することが大事であり、日頃から笑顔を絶やさないことも大切であります。また、なかなか笑顔を作れない方は、まずは微笑むことから始め、努めて笑顔を作るようにしつつ、笑顔で挨拶できるようになることから始めてみてはいかがでしょうか。笑顔にはこれだけの素晴らしい効果があり、私たちが行う折伏の場において必要な条件も揃っていると思います。ですから、自他共の幸福を願い、周囲の人々を寄せ集めることができる境界を目指して、更なる信行の実践に励んで頂きたく存じます。