一如 令和4年12月号

住 職 よ り

 本年も師走(しわす)となり、残すところ一ヶ月となりました。今年も国内外コロナ禍の影響を受け、更に天災、人災が絶え間なく打ち続き、世界中の人々が突如として起こる災難になす術(すべ)もなく、多大なる被害を被(こうむ)ることとなり、非常に憂(ゆう)慮(りよ)すると共に、心よりお見舞い申し上げます。
 こうしたなかで、本年最後の一ヶ月を送るに当たり、どうか皆様には本年一年を振り返り、反省すべき点は反省して明年に活かすことができるように、また今月中に明年の目標を打ち立てて、志を大(だい)にして令和五年の輝かしい新春をお迎え頂きたく存じます。
 とにかく、私たちは三毒煩悩強盛なる凡夫でありますからこそ、自らを律し志を立てて日々精進することが肝要であります。何故かと言えば、すべての行業、心の隅々まで御本尊様は常に御照覧遊ばされ、諸天善神も加護すべきかを拝察されているからであります。
 皆様も、信行の実践に励むならば、御本尊様の御冥加(ごみようが)と諸天の御加護を賜(たまわ)り、少しの憂(うれ)いもなく常に前向きに幸福なる人生を送りたいと願われると思います。しかし、その姿に油断怠りがあったならば、その思いも悉く打ち碎(くだ)かれ、世間の人々と何ら変わらない、迷いの衆生の境界に堕(だ)してしまいます。こうなってしまえば、折伏どころか自身の人生をも台無しにしてしまうからこそ、私たちは常に自身の信心を錬磨し、反省し、崇高なる慈悲の境界を求めて精進していくことが大事なのことであります。
 殊に、自らのみならず縁する全ての人々の幸福を考えることができるような心の余裕が無ければ、折伏も思うようにできないでしょう。ましてや、日々の生活においては尚更であります。何か物事が上手(うま)くいかないならば、まずはしっかりとお題目を唱え、自らの身口意の三業を省みてみましょう。自ずと、自分の至らない点が必ず見えてくると思います。
 そして、そうした点を補いつつ、更なる信行の実践に真剣に取り組んでいけば、徐々に境涯が開かれて行き、気づけば溢(あふ)れ出る功徳利益によって自由自在の境涯(きようがい)となり、自分には難しい、無理だと思っていた折伏も、自然と適(かな)うようになりつつ、やらなければならないと思うような境界へと変わって行きます。
 昨今の世情を見るにつけ、多くの不幸な姿が浮き彫りとなっております。このような時こそ、不可思議偉大なる御本尊様の仏力法力を得ずして、いかに乗り越えることができましょうか。どうか皆様には、御本尊様の功徳利益を享受され、その御慈悲に包まれた日々を勇躍歓喜し、益々信力行力倍増して、御本尊様の御恩徳に報いることができますよう、御精進の誠を尽くして頂きたいと願います。

リモートによる御報恩御講奉修

リモートによる御報恩御講奉修

御法主日如上人猊下御言葉

 今、世間を見ると、依然として新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、また、ウクライナにおける戦乱や、韓国における雑踏(ざつとう)事故など、世界的にも悲惨な事件や事故が続き、末法濁悪の世相そのままに混沌(こんとん)とした状況を呈しております。かくなる時こそ、私ども改めて『立正安国論』の御聖意(ごしようい)を拝し、一人ひとりが断固たる決意と勇気ある行動をもって、身軽法重(しんきようほうじゆう)・死身弘法(ししんぐほう)の御遺訓(ごゆいくん)のままに、真の世界平和と全人類の幸せを目指して勇猛果敢に折伏を行じ、もってこの難局を乗り越えていかなければならないと思います。
 大聖人は『立正安国論』に、「嗟呼(ああ)悲しいかな如来誠諦(じようたい)の禁言(きんげん)に背(そむ)くこと。哀(あわ)れなるかな愚侶迷惑(ぐりよめいわく)の麁語(そご)に随ふこと。早く天下の静謐(せいひつ)を思はゞ須(すべから)く国中(こくちゆう)の謗法を断つべし」と仰せであります。
 まさしく、この御金言の如く、世の中が平和で安穏であるためには、断固として邪義邪宗の謗法の害毒を断たなければなりません。
 されば、私達はこの御金言を拝し、混沌とした悪世末法における不幸と混乱の原因は、ひとえに邪義邪宗の謗法の害毒にあることをしっかりと認識し、一切の謗法を断ち、末法の御本仏宗祖日蓮大聖人の本因下種の妙法に帰依するこそ、幸せを築く最善の方途であることを一人でも多くの人々に伝え、破邪顕正の折伏を行じていかなければなりません。
 大聖人様は、『立正安国論』に、「汝早く信仰の寸心を改めて速やかに実乗(じつじよう)の一善に帰(き)せよ。然(しか)れば則ち三界は皆(みな)仏国なり、仏国其(そ)れ衰へんや。十方は悉(ことごと)く宝土なり、宝土何ぞ壊(やぶ)れんや。国に衰微(すいび)無く土に破壊(はえ)無くんば身は是(これ)安全にして、心は是禅定(ぜんじよう)ならん。此(こ)の詞(ことば)此の言(こと)信ずべく崇(あが)むべし」と仰せであります。
 この御文は、皆様もよく御存じのことと思いますが、改めてこの御金言を拝する時、今こそ私どもは、一人ひとりの幸せはもとより、すべての人々の幸せはもとより、すべての人々の幸せと真の世界平和実現を目指し、たとえいかなる障害や困難が惹起(じやつき)しようとも、講中一結・異体同心して唱題に励み、その功徳と歓喜をもって全力を傾注して折伏を実践し、もって今日の混沌とした窮状(きゆうじよう)を救済し、真の仏国土実現を目指していかなければならないと思います。
 本年もあと残り少なくなりましたが、皆様にはどうぞ、ただいま拝読申し上げました御金言を胸に、いよいよ自行化他にわたる信心に住し、全力を傾注して妙法広布に尽くされますよう心からお祈りし、本日の挨拶といたします。

    十一月度 広布唱題会の砌 令和四年十一月二日 於 総本山客殿

本年度第1回 妙眞寺団体登山

妙眞寺よりお知らせ

★四日(日)は、午前九時より広布唱題会・永代御経日を行います。
★七日(水)午後六時四十五分より、新宿・大願寺において、十二月度広布推進会が開催されます。三名の参加割当となっております。なお、新年一月十日(火)午後一時より、品川・妙光寺において、東京第二布教区折伏推進僧俗指導会が開催されます。参加割当は三名となっております。
★十日(土)午後七時、十一日(日)午前十時三十分・午後二時から、宗祖日蓮大聖人御報恩御講を奉修致します。また、十一日(日)午後一時より、若葉会御講を行います。
★二十五日(日)午後二時より、年末大掃除を行います。青年部を中心に、本年最後の寺院清掃を行って頂き、名実共に輝かしい新年を迎えることができるよう、挙って御参加頂きたく存じます。また、大掃除終了後、年納め夕勤行を行います。
★正月三賀日の行事は下記の通り行います。また、一月九日(月)は成人の日となっております。妙眞寺にて成人詣りを行いますので、当該の子女各位には寺院まで願い出られて下さい。
★法華講新年初登山の申込は終了しました。なお、三日(火)午後二時の御開扉は、添書登山で参加可能ですので、御希望されます方はお早めに申し込み下さい。また、正月は二日より三十一日までの間、一月度唱題行を行います。妙眞寺にては所定の日時に行いますので予定表を御確認下さい。        

秋雨のなか、御開扉に参加させて頂きました