一如 令和4年2月号

住 職 よ り

 本年『躍進の年』も二月を迎えましたが、現在新型コロナウイルスオミクロン株が猛威を奮い、新規感染者が爆発的に増加拡大していることは周知の通りであります。
 そうしたなか、私たちは大聖人様が「法華経を以て国土を祈らば、上一人(かみいちにん)より下万民(しもばんみん)に至るまで悉(ことごと)く悦び栄へ給ふべき鎮護国家の大白法(だいびやくほう)なり」と仰せのように、一日も早くコロナ禍が終熄し、世間の平和安寧をもたらす方途が、大聖人様説くところの正法広布以外にあり得ないことを改めて確信し、より主体性を持った信行の実践に精進の誠を尽くして頂きたく存じます。
 大聖人様は、「法華経と申す御経は身心の諸病の良薬(ろうやく)なり。されば経に云はく「此の経は則ち為れ閻浮提(えんぶだい)の人の病の良薬なり。若し人病有らんに是の経を聞くことを得ば病(びよう)即消滅(そくしようめつ)して不老不死ならん」等云云」と仰せであります。すなわち、あらゆる身心の大良薬はただこの妙法にあり、当然諸病に罹患したならば、医師の処方薬を服することも確かに大事ではありますが、更にその処方薬の効能を数倍、数十倍に高める為にも、また医師が匙(さじ)を投げる程の大病に罹患したとしても、決して諦めることなく、大聖人様が「一閻浮提第一の御本尊を信じさせ給へ。あひかまへて、あひかまへて、信心つよく候ふて三仏の守護をかうむらせ給ふべし」と仰せのように、御本尊様への確固たる確信を抱きつつ、決然として妙法唱題に全身全霊をもって取り組み、生命力を高めて乗り越えて行くことが肝要であります。
 そして、大聖人様が「三世の諸仏も妙法蓮華経の五字を以て仏になり給ひしなり。三世の諸仏の出世の本懐、一切衆生皆成仏道(かいじようぶつどう)の妙法と云ふは是なり。是等の趣を能く能く心得て、仏になる道には我慢偏執(がまんへんしゆう)の心なく、南無妙法蓮華経と唱へ奉るべき者なり」と、コロナ禍で騒然とし、混迷の極みを増している日々いかに生きるかを真剣に考え、第二十六世日寛上人(にちかんしようにん)様が、「自行若し満つれば必ず化他あり。化他は即ちこれ慈悲なり」と御指南のように、自ずと化他、即ち折伏に繋がるよう崇高な慈悲の境界を目指し、自身の慢心と自我への執着を排除し、唱題に唱題を累ねて福徳増進して、人として生を受け、値い難き正法に縁することができた我が身の福徳を噛み締め、更なる信行増進をもって大聖人様に対する報恩感謝の念を果たして頂きたく願うところであります。
 そして、あらゆる障魔の用きや自然災害が起きようが、疫病が流行しようとも、ただ偏に我が身の一生成仏、国家の平和安穏と人々の幸福を願い、いよいよ勇猛精進して参りましょう。

御法主日如上人猊下御言葉

 本年「躍進の年」は、仏祖三宝尊への御報恩謝徳のもと、僧俗一致・異体同心して、一天広布へ向けて大きく躍進し、御奉公をしていかなければならない極めて大事な年であります。
 特に今、新型コロナウイルス感染症の世界的蔓延状況を見る時、私どもは『立正安国論』の御聖意(ごしようい)を拝し、一人ひとりが確固たる信念のもと、身軽法重(しんきようほうじゆう)・死身(ししん)弘法(ぐほう)の御聖訓を胸に決然として折伏を行じ、この難局を乗り越えていかなければならないと思います。
 大聖人様は『聖愚問答抄(しようぐもんどうしよう)』に、「経教のおきて蘭菊に、諸宗のおぎろ誉(ほま)れを擅(ほしいまま)にし、邪正(じやしよう)肩を並べ大小先を争はん時は、万事を閣(さしお)いて謗法を責むべし、是折伏の修行なり。此の旨を知らずして摂折(しようしやく)途(みち)に違はゞ得道は思ひもよらず、悪道に堕つべしと云ふ事、法華・涅槃に定め置き、天台・妙楽の解釈(げしやく)にも分明なり。是仏法修行の大事なるべし」と仰せであります。
 今、末法は人心が乱れ、人心が乱れるから世の中が乱れ、世の中が乱れると、それが広く国土世間に及び、疫病・旱魃(かんばつ)・大雨・大風等の異変が起き、それがまた要因となって人心が乱れ、世の中が乱れ、一国が皆、無間大城の苦しみを受けることになるのであります。
 では、世の中が乱れ、人心が乱れる最大の原因は何かと言えば、これは間違った思想や宗教、すなわち邪義邪宗の謗法の害毒によるのであります。
 故に大聖人様は『秋元御書』に、「謗法の者其の国に住すれば其の一国皆無間大城になるなり」と仰せられているのであります。ここに今、私どもが総力を結集して謗法を対治し、折伏を行じていかなければならない、大事な理由が存しているのであります。
 大聖人様は『阿仏房尼御前御返事』に、「相(あい)構へて、力あらん程は謗法をばせめさせ給ふべし」と仰せであります。私どもはこの御金言を心肝に染め、一人ひとりが真の勇気を持って折伏に励み、謗法の害毒によって不幸に喘ぐ多くの人々を一人でも多く救っていかなければなりません。
 大聖人様は『一念三千法門』に、「百千合はせたる薬も口にのまざれば病も愈(い)えず。蔵に宝を持てども開く事を知らずしてかつへ、懐(ふところ)に薬を持ても飲まん事を知らずして死するが如し」と仰せであります。
 信心とは実践であります。本年こそ、私ども一人ひとりがこの御金言を拝し、全力を傾注して折伏を行じ、全国の全支部が一支部も残ることなく折伏誓願を達成し、もって広大無辺なる仏恩にお応えくださるよう心からお願いし、本日の挨拶といたします。

  唱題行(一月三日)の砌 令和四年一月三日 於 総本山客殿

妙眞寺よりお知らせ

★三日(木)は、午後二時・午後七時より恒例の節分会を行います。寅年、厄年の方には是非御参加頂き、豆まきを行って頂きたく存じます。
★六日(日)は午前九時より広布唱題会を行い、終了後小憩の後、興師会並びに永代御経日を行います。
★九日(水)は、東京第二布教区広布推進会が新宿・大願寺で行われます。今回は妙眞寺講頭・中川健夫氏の決意発表が行わすが、参加者は三名となっております。
★十二日(土)は、午後七時から宗祖日蓮大聖人御報恩御逮夜御講を奉修します。
★十三日(日)は、午前十時三十分から宗祖日蓮大聖人御報恩御講並びに宗祖日蓮大聖人御誕生会、午後十二時より支部役員会、午後一時より若葉会御講、午後二時より宗祖日蓮大聖人御報恩御講並びに宗祖日蓮大聖人御誕生会を奉修致します。現在、オミクロン株により新型コロナウイルス感染拡大中でありますので、特に日曜日の午前十時三十分よりの御報恩御講は、参加者がそれほど多くありませんので、分散参加へのご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
★十三日(日)御報恩御講終了後、責任役員会(総代会)を開催致しますので、総代各位には、印鑑を御持参頂きたく、よろしくお願いします。