一如 令和3年11月号

住 職 よ り

 先月は二十三日、二十四日と二日間にわたり、本年度宗祖日蓮大聖人御会式法要を厳修申し上げましたところ、妙眞寺檀信徒の皆様にはコロナ禍にもかかわりませず、晴天のもと大変大勢の御参集を頂き、誠に有り難うございました。
 御陰様で、二十四日の御正當法要には、各組寺の御住職、在勤御僧侶の御来臨を賜り、本堂に満々とする皆様の御参集のもと、盛大かつ厳粛に『宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年の年』の御会式法要を厳修させて頂きました。 本年もあと二ヶ月となり、この大佳節を名実共にお祝い申し上げるためには、皆様の一天四海妙法広布への不惜身命の精神と実践、日ごろの唱題行の功徳と歓喜をもって、有意義且つ御本尊様の御照覧、諸天の御加護を賜り、日々御精進頂くことが肝要であります。
 特に現在、コロナ禍は下火になっておりますが、先行きは不透明であり、更に全国各地で大地震や火山の噴火、大雨洪水の災禍が起こっております。

 ありとあらゆる災(さい)禍(か)の原因は、ひとえに諸宗の悪法による謗法の害毒と、世情の悪因悪果、悪縁によるものでありますが、私たちはただ世の中の混乱を傍観しているだけでは、無慈悲極まりないものであります。
 御会式法要にて、『立正安国論』並びに『御申状』捧読を致しましたが、第四世日道上人の御申状には「然(しか)れば則(すなわ)ち、早く権迹浅近(ごんしやくせんごん)の謗法を棄(き)捐(えん)し、本地甚深(ほんちじんじん)の妙法を信敬(しんぎよう)せらるれば、自他の怨(おん)敵(てき)自(おのずか)ら摧滅(さいめつ)し、上下の黎(れい)民(みん)快楽(けらく)に遊ばんのみ」との言葉を以て、時の権力者に国家諫暁されたように、末法唯一無二の正法正義によって、諸悪が滅せられ初めて世の中は平和安穏になり、世の中の人々が快く安楽な境界に至ることを、御会式を修した今、改めて我が身に体することが肝要であります。
 どうか妙眞寺檀信徒の皆様方におかれましては、日ごろから御本尊様に対し、全身全霊を以て広布への祈り、自他の幸福、家族御一族の幸福を祈りを捧げて唱題行に徹し、勇猛果敢(ゆうみようかかん)に折伏弘教に挑戦し、またそうした自ずと化他の境界に至るような真剣な信行の実践に取り組んで頂きたく存じます。そして、無事無事故無障礙(むしようげ)にて大晦日を迎え、輝かしい令和四年の新春をお迎えできますよう心よりお祈り申し上げます。 

御法主日如上人猊下御言葉

 大聖人様は『上野殿御返事』に、逆(ぎやく)縁(えん)成(じよう)仏(ぶつ)について次のように仰せであります。すなわち、「昔、インドに非常に嫉(しつ)妬(と)深い女人がいて、夫を憎むあまり、ことごとに当たり散らし、家の物を壊すなど荒れ狂い、その上、あまりのあ腹立たしさに、怒りを露わにして、亭主が毎日読んでいた法華経第五の巻を両足で散々に踏みつけたのであります。その後、当然の如くその女人は地獄に堕ちましたが、法華経を踏みつけた両足だけが地獄に入らず、獄(ごく)卒(そつ)が杖(つえ)をもって打てども、どうしても両足だけが地獄に堕ちなかった」という話であります。
 これは同抄に、「法華経をふみし逆縁の功徳による」と仰せのように、両足で法華経を踏みつけたことが逆縁となって、地獄に堕ちなかったということであります。つまり、成仏得道のためには、たとえ逆縁であっても法華経に縁することが、いかに大事であるかを教えられているのであります。
 されば大聖人様は『法華初心成仏抄』に、「とてもかくても法華経を強(し)ひて説ききかすべし。信ぜん人は仏になるべし、謗(ぼう)ぜん者は毒鼓(どつく)の縁となって仏になるべきなり」と仰せられ、とにかく謗法の者に対しては、根気よく下種折伏を続けていくことが大事であり、たとえ反対さてもそれが「毒鼓の縁」となって、やがて入信に至ることができるのであります。
 特に今、末法は謗法が充満し、ために多くの人々が知らず知らずのいつに悪縁に誑(たぶら)かされ、邪義邪宗の害毒によって不幸の境界から脱することができずにいます。こうした人々を救済していくためには、正像過時(しようぞうかじ)の如き摂受(しようじゆ)ではなく、破邪顕正の折伏をもってするのが最善であり、折伏こそ末法の一切衆生救済の最高の慈悲行であります。
 なかんずく、昨今、緊急事態は解除されたとは言え、新型コロナウイルス感染症による騒然とした様相を見る時、私どもは今こそ、持てる力のすべてを出して、一人ひとりの幸せはもとより、全人類の幸せと全世界の平和実現のために一天四海本(ほん)因(にん)妙(みよう)広宣流布達成を目指して、断固として破邪顕正の折伏を実践していかなければなりません。
 どうぞ皆様には、異体同心・一致団結して、全力を傾注して折伏を行じ、晴れて仏祖三宝尊の御照覧を仰がれますよう心からお祈りし、本日の話といたします。

  十月度 広布唱題会の砌 令和三年十月三日 於 総本山客殿

妙眞寺よりお知らせ

★七日(日)は午前九時より広布唱題会・永代御経日を行い、引き続き寺院清掃をして頂きたく存じます。
★十日(水)午後六時四十五分より、新宿・大願寺において、十一月度広布推進会が開催されます。三名の参加割当となっております。なお、十二月は、十二月八日(水)午後六時四十五分より、新宿・大願寺において、本年最後の十二月度広布推進会が開催されます。三名の参加割当となっております。
★十三日(土)午後七時、十四日(日)午前十時三十分・午後二時から、宗祖日蓮大聖人御報恩御講を奉修致します。また、十四日(日)午後一時より、若葉会御講を行います。
★十四日(日)の目師会・七五三祝をはじめ、十一月中に、本年七五三祝を迎える子女のお祝いのお経を修しますので、御遠慮無くお申し込み下さい。
★二十八日(日)に、妙眞寺団体添書登山を行います。午後十二時総本山休憩坊集合、午後一時半御開扉、御開扉終了後解散と致します。御参加御希望の方は、早めに登山添書をお申し込み下さい。なお、妙眞寺発のマイクロバスは午前九時に妙眞寺を出発致します。
★各御自宅での宅御講・お経回りも随時行っておりますので、御希望の方は是非願い出て下さい。