コロナ禍での信心②
東京都におきましては「緊急事態宣言」が解除され、現在、今月11日までの期間、新型コロナウイルス感染症「まん延防止等重点措置」に切り替わり、今月21日より開催される東京五輪に向かって世の中は動いております。しかし、新型コロナウイルスも、新たな変異種の出現によって、いつまた大規模感染になるかわからない状況であります。目黒区内の小学校におきましては、職員児童合わせて47名のクラスター感染が起きるなど、予断を許さない状況でありながら、平日夕方や土曜、休祝日、自由が丘駅周辺では滞在人口が非常に過密な状況にあり、正に「対岸の火事化」している状態に少々危機感を抱いております。当然、自由が丘駅周辺は飲食産業を始め各商業施設が軒を連ねており、コロナ禍によって経営状況に大きな影響を受けていることは否めない事実であり、非常にもどかしい限りであります。
とにかく今は、皆さま御自身が三密を避け、マスク着用や手洗いうがいなどの予防対策を徹底すれば、新型コロナウイルスの感染リスクは格段に下がります。また、各自治体ではワクチン接種が順次行われておりますが、完全に感染を抑止するものではありません。ですから、ワクチンを接種を終えたからといっても、決して油断すること無く、通常の予防措置を執りながら日常生活をお送り頂きたく存じます。
今、世の中はコロナ一色でありますが、何よりも本年は「宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年の年」の大佳節であります。私たちは「この大佳節に相応しい信行の実践に励むことにより、コロナ禍を乗り越えることが適う」との思いを胸に、なかなか大きな動きは取れませんが、創意工夫して出来うる限りの折伏弘教に励み、まずは御先師日顕上人が「すべてに通じておるところの絶対的な意味での善の行は、南無妙法蓮華経と唱える唱題行であります」との御指南を拝し、日常生活においても、折伏においても「すべては唱題から」という意識を持って、御法主日如上人猊下が「信仰とは実践である」、「動けば必ず智慧が湧く」と仰せのように、唱題が唱題で終わらぬよう、目的意識をしっかり持った唱題行を実践し、日顕上人が仰せのように、自らの祈りや願いが相通ずるような真剣な唱題行に徹して頂きたく存じます。更にその祈りや願いが成就するまで、粘り強くお題目を唱え続け、自らの境涯を限り無く開き、より尊い崇高な境界を築き上げ、獅子の吼えるが如く、世の中の邪義邪宗やありとあらゆる悪縁を打ち払い、残すところの日々を有意義に御過ごし頂きたく、心よりお祈り申し上げます。