一如 令和3年3月号

住 職 よ り

 先月十六日、宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年慶祝記念法要に当たり、コロナ禍にて更に平日にもかかわらず、大変多くの方に御参詣頂き、宗祖日蓮大聖人様に報恩感謝申し上げることができましたこと、住職と致しまして大変有り難く、謹んで篤く御礼申し上げます。
 今回の記念法要にて、宗祖日蓮大聖人様の御影を須弥壇(しゆみだん)よりお下げ致し御宝前に御安置し、慶祝記念法要を奉修申し上げ、法要終了後に皆様には、宗祖日蓮大聖人御影を近くから御拝覧頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
 どうか忍難弘通の日々を送られた大聖人様のお姿を偲びつつ、令和の今日、「深い祈り」と「志」、そして、「やる気・動き・根気」の三つの木を心に持ち、大聖人様の御遺命(ごゆいめい)たる広宣流布を目指して、今こそ世の中の浄化矯正と、すべての方々の幸福と平和安穏、コロナ禍終熄を祈り、本年の大慶事を名実共にお祝い申し上げることができますよう願って止みません。

 さて、ここ最近、緊急事態宣言の効果があったかどうかは、妙眞寺近辺、自由が丘界隈の人出の状況を見る限り少々疑問に感じますが、新規感染者も徐々に減少傾向にあり、更にワクチン接種も始まり、コロナ禍の早期終熄を願うばかりであります。しかし、コロナ禍の動向は最早、仏さまの御仏意(ごぶつち)そのものであり、邪宗謗法の害毒と世間悪の影響によって起こるところの疫病の災禍によって、未だ全世界の人々を悩まし、苦しめ続けているところであります。
 こうした時こそ、現在、緊急事態宣言下にあります一都三県に身を置く私たちが、不要不急の外出をはじめ、各予防措置をしっかり行った上で、信心まで自粛することのないよう、本年の大佳節に相応しい信行の実践を心掛けて頂きたく存じます。
 また、公共の交通機関を長時間お使いになり寺院参詣されます方、医療・介護の仕事に就かれている方々には、くれぐれも御自身で御判断の上、寺院参詣頂きたく存じます。そして、日蓮正宗の僧俗だからといって感染しないと考えることのないよう油断せず、また、いたずらにメディアの情報を鵜呑みにせず、外出時はマスクの着用と手指消毒を徹底され、科学的根拠として空気、飛沫感染がその原因とされておりますから、不特定多数の過密な状況を避けつつ、より一層、御精進の日々を過ごして頂きたく存じます。

御法主日如上人猊下御言葉 

 大聖人様の末法御出現については、既に三千年の昔、釈尊(しやくそん)が法華経において予証されているところであります。すなわち、釈尊は法華経(ほけきよう)如来神力品(によらいじんりきほん)において、「日(にち)月(がつ)の光明(こうみよう)の 能(よ)く諸(もろもろ)の幽冥(ゆうみよう)を除くが如く 斯(こ)の人世間に行じて 能く衆生の闇を滅す」と仰せられております。
 この御文について、大聖人様は『寂日房御書』に、「経に云はく『日月の光明の能く諸の幽冥を除くが如く、斯の人世間に行じて能く衆生の闇を滅す』と此の文(もん)の心よくよく案じさせ給へ。『斯人行世間(しにんぎようせけん)』の五つの文字は、上行菩薩末法の始めの五百年に出現して、南無妙法蓮華経の五字の光明をさしいだして、無明(むみよう)煩悩の闇をてらすべしと云(い)ふ事なり。日蓮等此(こ)の上行菩薩の御使ひとして、日本国の一切衆生に法華経をうけたもてと勧(すす)めしは是(これ)なり」と仰せであります。
 まさに、法華経如来神力品の「日月の光明の 能く諸の幽冥を除くが如く 斯の人世間に行じて 能く衆生の闇を滅す」との御文こそ、末法に久遠元初の御本仏日蓮大聖人様が御出現されることを、釈尊が予証されたものであります。
 すなわち、日蓮大聖人様は末法の御本仏として、本門寿量品文底下種の大法たる南無妙法蓮華経をもって末法本未有善(ほんみうぜん)の衆生を救済し、もって全世界の人々の幸せと恒久平和実現のために御出現あそばされたのであります。
 よって、『報恩抄』には、「日蓮が慈悲曠大(こうだい)ならば南無妙法蓮華経は万年の外(ほか)未来までもながるべし。日本国の一切衆生の盲目をひらける功徳あり。無間(むけん)地獄の道をふさぎぬ。此の功徳は伝教・天台にも超へ、竜樹・迦葉にもすぐれたり」と仰せられているのであります。
 この『報恩抄』の御文は、大聖人の主師親(しゆししん)三徳(さんとく)を明かされた御文であります。初めに「日蓮が慈悲曠大」とは主師親三徳のなかには親(おや)の徳を、「一切衆生の盲目をひら」くとは師(し)の徳を、「無間地獄の道をふさぎぬ」とは主(しゆ)の徳を示されているのであります。
 すなわち、宗祖日蓮大聖人様こそ、主師親三徳兼備の御本仏にして、弘通せられる大法は竜樹・迦葉・天台・伝教等にも勝(すぐ)れ、いまだかつて弘通せられたことのない未曽有(みぞう)の大法であります。
 しかも、その大法は「南無妙法蓮華経は万年の外(ほか)未来までもながるべし」と仰せのように、末法万年尽(じん)未来際に至るまで尽きることなく流布し、永遠に一切衆生を救われるのであります。

妙 眞 寺 よ り お 知 ら せ

★七日(日)は午前九時より広布唱題会、引き続き興師会並びに永代御経日を行い、終了後、寺院清掃を行って頂きますので、何卒宜しくお願いします。
★十日(水)午後六時四十五分より、新宿・大願寺において、三月度広布推進会が開催されます。三名の参加割当となっております。
★十三日(土)午後七時、十四日(日)午後二時から、宗祖日蓮大聖人御報恩御講を行います。また、十四日(日)午後一時より、若葉会御講も通常通り行います。
★二十日(土)午後二時・六時、二十一日(日)午後二時より、恒例の春季彼岸会を奉修致します。彼岸会にて御塔婆を建立願われます方は、十五日頃までにお申し込み下さい。
★二十八日(日)、宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年慶祝記念・第一回妙眞寺団体添書登山を行う予定です。しかし、一都三県に対する緊急事態宣言が、引き続き継続されている場合は中止といたします。
★本年も広布唱題行を毎日行って参りますが、現在緊急事態宣言中でありますので、火・水・金曜日の午前十一時からの週三回といたします。その他、妙眞寺は朝勤行から夕勤行終了後まで、毎日開門しておりますので、日中は御自由に御参詣下さい。