一如 令和3年2月号

住 職 よ り

 いよいよ令和三年二月十六日、宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年の大佳節を間もなく迎えるに至りました。特に妙眞寺におきましては、平成二十二年七月二十一日、約三十年間不法に占拠していた正信会側より日蓮正宗に復帰し、九一世帯一五三名の妙眞寺講中が再出発して以来苦節十一年、僧俗異体同心して折伏弘教に精進した結果、二五三世帯四一九名の陣容となりました。またその間、本堂御安置の御本尊様の御荘厳直し、宗祖日蓮大聖人・第二祖日興上人の各御影様のお化粧直しをはじめとする御宝前の荘厳、駐車場の建設をはじめ、皆様方の赤誠の志により寺域の荘厳改修がなされ、昨年も本堂空調設備の新調工事により、コロナ禍において最も大事な本堂内の換気状況も良くなり、晴れて本年の大佳節を迎えることができましたこと、妙眞寺檀信徒の皆様をはじめ、関わられた全ての皆様に篤く御礼申し上げます。
 さて、新型コロナウイルス感染拡大のなか、再度、緊急事態宣言が一都三県に対して発令されました。このような疫病の災禍のなかで大事なことは、世間に何が起きようと、大聖人さまの御聖訓を拝し、どこまでも信心強盛に勇猛果敢な精進の誠を尽くしていくことに限ります。ましてや宗祖日蓮大聖人さまは、『顕立正意抄』に、「我が弟子等の中にも信心薄淡(うす)き者は臨終の時阿鼻獄の相を現ずべし。其の時我(われ)を恨(うら)むべからず」と仰せであります。
 とにかく私たち日蓮正宗の僧俗が求むべきは、一生成仏の境界の確立にあり、そのためには今生に与えられた人生をいかに生きるか、そして世のため人のために何ができるか、大聖人さまの御遺命たる一天四海妙法広布という、全世界中の人々が妙法の功徳利益に浴され、平和安穏な世界の構築実現のため、少しでもお役に立てるような自行化他に亘る信行の実践が求められます。そして、いざ臨終を迎えた時、仏さまのお迎えを頂き、無信心の毀(そし)りをうけないよう、日々、正直にして正しい信心に励んで福徳増進していくことが肝要であります。どうか、コロナ禍が続く最中(さなか)ではありますが、愈々(いよいよ)の信行倍増を心よりお祈り申し上げます。

 

御法主日如上人猊下御言葉

 本年は宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年の記念すべき年であります。この千載一遇の大佳節を迎えるに当たり、宗門は法華講員八十万人体勢構築の誓願を立て、国内寺院所属の法華講全支部が昼夜を分かたず、講中一結して勇猛果敢に折伏を展開した結果、見事に誓願を達成することができましたことを心からお祝い申し上げます。まことにおめでとうございました。
 さらに、米国、ブラジル、大韓民国、台湾をはじめ宗務院海外部管轄の海外信徒を含めますと百万人に迫る陣容となり、世界広布を視野に入れた大きな成果を挙げることができましたことは、必ずや仏祖三宝尊も御照覧あそばされていることと慶賀に堪えません。
 これもひとえに、国内外の僧俗一人ひとりの弛まぬ努力と、一天広布を願う強盛なる信心、さらに死身弘法の御聖訓のままに時を断つことなく、異体同心して折伏を実践してきた結果であり、改めてその御健闘を祝するとともに心から敬意を表するものであります。
 大聖人は『聖愚問答抄(しようぐもんどうしよう)』に、「抑(そもそも)仏法を弘通し群生(ぐんじよう)を利益せんには、先(ま)づ教・機・時・国・教法流布の前後を弁(わきま)ふべきものなり。所以(ゆえ)は時に正像末(しようぞうまつ)あり、法には大小乗あり、修行に摂折(しようしやく)あり。摂受(しようじゆ)の時折伏を行ずるも非なり。折伏の時摂受を行ずるも失(とが)なり。然(しか)るに今の世は摂受の時か折伏の時か先づ是(これ)を知るべし。摂受の行は此の国に法華一純に弘まりて、邪法邪師一人もなしといはん、此の時は山林に交はりて観法を修し、五種六種乃至十種等を行ずべきなり。折伏の時はかくの如くならず、経教のおきて蘭菊(らんぎく)に、諸宗のおぎろ誉(ほま)れを擅(ほしいまま)にし、邪正(じやしよう)肩を並べ大小先を争はん時は、万事(ばんじ)を閣(さしお)いて謗法を責むべし、是(これ)折伏の修行なり。此の旨を知らずして摂折途(みち)に違(たが)はゞ得道は思ひもよらず、悪道に堕つべしと云ふ事、法華・涅槃(ねはん)に定め置き、天台・妙楽の解釈(げしやく)にも分明(ふんみよう)なり。是(これ)仏法修行の大事なるべし」と仰せであります。
 未来広布への願業は、御本仏宗祖日蓮大聖人よりの御遺命であります。我ら本宗僧俗は一天四海本因妙広宣流布達成のその日まで「万事を閣いて謗法を責むべし」との御聖訓を心肝に染め、時を断つことなく、破邪顕正の折伏を実践していかなければなりません。
 各位には、この御聖訓を拝し、なお一層の決意をもって、今時の如きコロナ禍をはじめ、混迷を極めている現状を打開し、不幸の根源たる謗法を対治して、もって講中一結・異体同心して一天広布を目指し、よいよ御精進されますよう心から願い、はなはだ簡略ながら、一言もって新年の挨拶といたします。
  令和三年 元旦勤行の砌 令和三年一月一日 於 総本山客殿

妙眞寺よりお知らせ

★二月二日(火)は恒例の節分会となっております。丑年の方、本年厄年の方は、挙ってご参加下さい。なお、毎年節分会において、福豆をお配りしておりましたが、本年は時節柄、別の御供物を御用意しております。
★二月七日(日)は午前九時より広布唱題会、引き続き興師会並びに永代御経日を行い、終了後、寺院清掃を行って頂きますので、何卒宜しくお願いします。
★十三日(土)午後七時、十四日(日)午後二時から、宗祖日蓮大聖人御報恩御講を行います。また、十四日(日)午後一時より、若葉会御講も通常通り行います。
★二月十日(金)午後七時より、新宿・大願寺において、二月度広布推進会が開催されます。三名の参加割当となっております。
★二十一日(日)、令和三年度第一回妙眞寺団体添書登山を行う予定です。しかし、一都三県に対する緊急事態宣言が、引き続き継続されている場合は、中止といたします。
★本年も広布唱題行を毎日行って参りますが、現在緊急事態宣言中でありますので、火・水・金曜日の午前十一時からの週三回といたします。その他、妙眞寺は朝勤行から夕勤行終了後まで、毎日開門しておりますので、日中は御自由に御参詣下さい。