一如　１２月号

住　職　よ　り

　令和二年も師走(しわす)を迎え、残すところ一ヶ月となりました。妙眞寺檀信徒の皆様におかれましては、コロナ禍の最中ですが、輝かしい令和三年・宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年の新春をお迎えできますよう、どうか油断怠慢無く、無事故無障礙(むしようげ)にて大晦日をお迎え頂きたく存じます。

　さて、明年、令和三年の年間方針として、『宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年の年』と銘打たれました。いよいよ令和三年二月十六日、大聖人様の御聖誕八百年の大佳節を迎え、宗内僧俗一同、宗祖日蓮大聖人様の御恩徳に報い奉るべき時が刻一刻と近づいてきました。しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大が急増している今日の現実を拝し、とにかく私たちは今、明年の大佳節に向け、本年残すところ一ヶ月、功徳利益を積ませて頂くこと一点に焦点をしぼり、百日間唱題行終了後も、全身全霊、真剣な唱題行を継続して頂きたく存じます。
やはり、新型コロナウイルスに対する特効薬は、御本尊様から頂く功徳利益という体外からの力用(りきゆう)と、御本尊様に対する確信をもって信行の実践に励む尊い御心(みこころ)という体内からの力用以外にはありえません。どうかこうした世間が新型コロナウイルスという疫病に紛動している今こそ、妙法広布の時であると覚知し、私たちは決してメディア等の報道に動揺せず、冷静に疫病の因縁とその打開を知らしめ、いよいよ折伏弘教に御精進全集中頂きたく存じます。

　以前、第六十七世日顕上人は、「『丑年』から『寅年』の時とは、陰から陽になる時という意味であり、世の中において善悪様々な物事すべてが明るみになるということである(趣意)」と御指南されました。この御指南から拝するに、大聖人様が「三世の諸仏の成道は、ねうし(子丑)のをはりとら(寅)のきざみの成道なり」と仰せのように、仏さまも子丑の刻から寅の刻に成道され、その本地を顕されたように、世間においても子丑の刻である本年明年から、寅の刻である再来年にかけて宇宙法界において、何かしらの大きな動きがあるものと拝します。

　どうか、「世の中ものう(憂)からん時も今生の苦さへかなしし。況(ま)してや来世の苦をやと思(おぼ)し食(め)しても南無妙法蓮華経と唱へ、悦ばしからん時も今生の悦びは夢の中の夢、霊山浄土(りようぜんじようど)の悦びこそ実の悦ひなれと思し食し合はせて又南無妙法蓮華経と唱へ、退転なく修行して最後臨終の時を待って御覧ぜよ」との御聖訓をよくよく銘記し、共々精進して参りましょう。

 

御法主日如上人猊下御言葉

 

　大聖人様は『十法界明因果抄』に、「慳貪(けんどん)等無き諸(もろもろ)の善人も謗法に依(よ)り亦(また)謗法の人に親近(しんごん)し自然に其の義を信ずるに依って餓鬼道(がきどう)に堕(だ)することは、智者に非(あら)ざれば之(これ)を知らず。能(よ)く能く恐るべきか」と仰せられ、謗法の人に親近して、いつの間にか影響を受けて謗法に与同してしまうことが間々(まま)ありますが、それを避けるためには、法華経を強(し)いて説き聞かせることが肝要なのであります。また、己(おの)れ自身も与同罪を受けることなく、成仏得道の道を歩むことができるのであります。
　されば、順縁・逆縁、信謗(しんぼう)共に成仏の種子は法華経よりほかなく、もし世間の人が愚かな考えをもって、方便権経(ほうべんごんきよう)でも仏に成れると言うのであれば、なぜ仏は強いて法華経を説いて、謗ずる者も信ずる者も利益があると説き、また、「我(われ)身命を愛せず　但(ただ)無上道(むじようどう)を惜(おし)む」と説かれたのであろうか。道心ある人は、よくよく心得(こころえ)なければならないと仰せられているのであります。
　もちろん、ここで「法華経」と仰せられているのは、法華経の肝心たる寿量品(じゆりようほん)文底(もんてい)秘沈(ひちん)の南無妙法蓮華経のことであります。
　故に、大聖人様は『聖愚問答抄』に、「此の妙法蓮華経を信仰し奉る一行に、功徳として来たらざる事なく、善根として動かざる事なし」と仰せられているのであります。
　特に今、宗門は総力を結集して、いよいよ明年に迫った宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年、法華講員八十万人体勢構築の誓願達成へ向けて、僧俗一致・異体同心して、昼夜を分かたず折伏に励んでいます。
　申すまでもなく、法華講員八十万人体勢構築の誓願は、私ども御宝前に固くお誓い申し上げた約束であります。
　されば、今こそ私どもは、新型コロナウイルス感染症等の障害を拝し、講中一結して決然として折伏に立ち上がり、御宝前に誓った折伏誓願を必ず達成しなければならないと思います。

　十一月度広布唱題会の砌　令和二年十一月一日　於 総本山客殿

 

妙 眞 寺 よ り お 知 ら せ

★六日(日)は、午前九時より広布唱題会･永代御経日、午前十一時から「百日間唱題行」を行います。十二日(土)午後七時から宗祖日蓮大聖人御報恩御逮夜御講、十三日(日)午後一時から若葉会御講、午後二時から宗祖日蓮大聖人御報恩御講、妙眞寺創立八十八年記念法要、妙眞寺初代・一如阿闍梨廣生房日弘大徳祥月命日忌法要を奉修致します。
★二十日(日)午後二時より年末大掃除を行い、終了後、年納め夕勤行を行います。どうかコロナ禍ではありますが、青年部を中心にお手伝いのほど、何卒宜しくお願いします。
★法華講新年初登山は、総本山登山事務所より、午前十時の御開扉・三十名の参詣の許可を頂きましたので、先着順になりますが順次受け付けます。なお、妙眞寺発着のチャーター車も御用意致しますので、挙って申し込み下さい。なお、令和三年一月十七日(日)には、第一回妙眞寺団体添書登山も予定しておりますので御案内申し上げます。
★宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年特別御供養の勧募を六日の広布唱題会後、並びに十三日の御報恩御講終了後に行います。また、郵送、振込でもお受け致しますので、一人でも多くの方々の御参加をお願いします。また、本年令和二年、妙眞寺創立八十八年の佳節に当たり、老朽化した妙眞寺本堂境内の修繕作業のため、妙眞寺護持興隆基金を勧募しておりますので、そちらへの御協力も宜しくお願いします。