一如 11月号

住 職 よ り

 本年も残すところ二ヶ月となりました。妙眞寺檀信徒の皆様におかれましては、新型コロナウイルス感染拡大のなか、信心強盛に御清祥の御事と存じ上げます。
 現在、日蓮正宗全僧俗におきまして、一日二時間の唱題行として「百日間唱題行」を行っております。やはり、私たちが幸せと感じるような安寧なる日々や諸難困難の解決、そして折伏成就への道は、当然弛まざる御本尊様への唱題行がその根本となってきます。
 そうしたなかで、皆様に申し上げたいことは「歓喜溢れる信仰」の必要性であります。私たちは、日蓮大聖人さまの説く尊い信仰に縁させて頂きましたが、成仏得道への道を開いて下さる唯一無二の教えであるが故に、それを佳しとしない障魔の用きは想像以上に脅威な存在であります。しかし、私たちは世の中の全ての方々に「喜びと安らぎと感動」をもたらす大聖人さまの御教えを、今こそ一人でも多くの人に伝え弘め、コロナ禍で悩み苦しんでいる方がいたならば、その方の抜苦与楽(ばつくよらく)のためにも、まずは自分自身が日頃の信仰生活によって「喜びと安らぎと感動」を得られるような境界になることが肝要であります。
 私たちは、日々決して安易ではない信心修行を、何の目的を持って、何の為に行じているのか?難しく言えば、現世安穏後生善処、今生現世、未来世における一生成仏のため、真の幸福を実現し有意義な人生を送るため、そして大聖人様の御遺命たる広宣流布実現のためであります。易しくわかりやすく言えば、今生現世において、与えられた人生を明るく楽しく前向きに生きるため、どんな困難が我が身を襲おうとも、信心を以て乗り越えること、そしてこの信心を一人でも多くの人に弘め伝えるためであり、そのためには何を心掛けるべきか?前述のように、まずは自分自身が、日々「喜びや安らぎや感動」に包まれるような信行の実践に励むことが大事であり、自分自身がそうした境界に至らなければ、世の中の人々に伝え理解してもらうことは到底無理ではないかと思います。
 今、世間の方々はコロナ禍をはじめ、ありとあらゆる苦悩に苛まれ、人としての道を違(たが)える人や我が身を滅ぼす人、そして自ら命を落とす人が増え始めています。この悪循環を断ち切るためにも、皆様には主体性を持って、世のため人のため、どうか有意義な日々を送り、無事故無障礙にて、年末をお迎え頂きたく心より念願します。

 

御法主日如上人猊下御言葉

 本年も十月に入り、残り三月となりましたが、皆様には本年度の折伏誓願達成に向かって、日夜、懸命に御精進のことと思います。
 大聖人様は『持妙法華問答抄』に、「寂光(じやつこう)の都(みやこ)ならずば、何(いず)くも皆(みな)苦なるべし。本覚(ほんがく)の栖(すみか)を離れて何事か楽しみなるべき。願はくは「現世安穏後生善処」の妙法を持つのみこそ、只今生の名聞後生の弄引(ろういん)なるべけれ。須(すべから)く心を一にして南無妙法蓮華経と我も唱へ、他をも勧めんのみこそ、今生人界の思出(おもいで)なるべき」と仰せであります。
 この御文は、一生成仏を期す私どもの信心にとって、いかに折伏が大切であり、不可欠であるかを示された極めて重要な御教示でありますが、改めて御文中の「須く心を一にして南無妙法蓮華経と我も唱へ、他をも勧めんのみこそ、今生人界の思出なるべき」との仰せを心肝に染め、なお一層の精進をもって、いよいよ折伏に励んでいかなければならないと思います。
 特に今、宗門は総力を結集して、いよいよ明年に迫った宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年、法華講員八十万人体勢構築の誓願達成へ向けて、僧俗一致・異体同心して、労を厭(いと)わず折伏に励んでいます。 申すまでもなく、この法華講員八十万人体勢構築の誓願は、私どもが御宝前に固くお誓い申し上げた約束であります。
 されば、今こそ私どもは、新型コロナウイルス等の万難を排し、一致団結・講中一結して決然と折伏に立ち上がり、御宝前に誓った折伏誓願を必ず達成しなければならないと思います。
            十月度広布唱題会の砌 令和二年十月四日 於 総本山客殿

妙 眞 寺 の 動 き

 十月度は、四日(日)午前九時から広布唱題会、永代御経日を奉修致しました。十日(土)午後七時から、宗祖日蓮大聖人御報恩御逮夜御講、十一日(日)午後二時より月例の宗祖日蓮大聖人御報恩御講を奉修申し上げました。また、二十四日(土)午後七時より、宗祖日蓮大聖人御会式御逮夜法要、二十五日(日)午前十一時よりは、東京第二布教区宗務支院長で妙光寺御住職・土居崎日裕御尊能化、同副宗務支院長で宝浄寺御住職・舟橋日謙御尊能化をはじめ、組寺の各御住職、在勤御僧侶をお招きし、宗祖日蓮大聖人御会式御正當法要を厳粛且つ盛大に奉修申し上げました。法要終了後、大願寺御住職・板東慈潮御尊師より布教講演を賜りました。