一如 6月号

住 職 よ り

上半期最後の月を迎え、時局柄皆様方におかれましては、御傷心の御事と御拝察申し上げます。

周知の通り、新型コロナウイルス感染症の蔓延も徐々に下火になってきており、このまま終熄に向かうことを日々願うばかりであります。

 

このウイルスは、誰しもが予想できない動きを見せ、メディア等では二転三転する医師や専門家の玉虫色発言、海外諸国のように大規模な対応やロックダウンをせずとも、徐々に感染者が減少した日本の状況を見るに付け、末法の御本仏・宗祖日蓮大聖人様御聖誕の国としての御徳を、心強く拝し奉るところであります。

 

大聖人様は、
「日本国中の諸人は仏法を行ずるに似て仏法を行ぜず。

適仏法を知る智者は、国の人に捨てられ、守護の善神は法味をなめざる故に威光を失ひ、利生を止め、此の国をすて他方に去り給ひ、悪鬼は便りを得て国中に入り替はり、大地を動かし悪風を興し、一天を悩まし五穀を損ず。

故に飢渇出来し、人の五根には鬼神入りて精気を奪ふ。是を疫病と名づく。一切の諸人善心無く多分は悪道に堕することひとへに悪知識の教を信ずる故なり」

と仰せであります。

要するに、国中に邪義邪宗が爛漫し、他方へ去った諸天善神に変わり悪鬼魔神が世の中に跋扈し、人々を悪道に堕としめ成仏させまいと、人々の身心に入り込み三毒煩悩を活発化させ、人生を破壊して不幸に陥れようと暗躍しております。

特に明年、大慶事を迎える今、第六天の魔王の下僕たる悪鬼魔神が、より人々の心の隙に入り込み人心を誑惑し、疫病を生じさせ、それが現実的に新型コロナウイルス流行の元凶となっております。

 

しかし、私たちは恐れるにたらず、黙ってこの状況を傍観しているべきではありません。

大聖人様は、
「ふかく信心をとり給へ。あへて臆病にては叶ふべからず候」と仰せのように、魔に突き入る隙を与えること無きよう、こうした世情に臆することなく、油断怠慢無きよう強盛なる信心を奮い起こして、真剣な勤行・唱題を行ずることが肝要であります。

また、勤行・唱題には余念・雑念がつきものです。

しかし、一分一秒でも御本尊様と一体になって境智冥合し、御本尊様の御冥加と諸天善神の御加護を賜ることができるよう、努力精進して頂きたく存じます。

その為には、大聖人様の御教えを確信し、間違っても悪道に堕することのないよう、自行化他の信心に深く住して頂きたく、心よりお祈り申し上げます。

 

6月の花アジサイ

 

妙眞寺檀信徒の皆様へ

このたび、総本山大石寺宗務当局の指導により、妙眞寺総代各位、法華講妙眞寺支部・齋藤貞雄講頭はじめ、妙眞寺支部役員と相談のうえ、今般の緊急事態に鑑み、檀信徒の皆様方にメッセージをお送りすることとなりました。

 

今や新型コロナウイルス感染症は世界にまん延し、国内も非常事態宣言が発令されたりと、三密(密閉・密集・密接)を避け、外出・移動の自粛が要請されています。

 

このような事態について、宗祖日蓮大聖人様は『立正安国論』に、「疫癘遍く天下に満ち、広く地上に迸る」と警告され、その原因は「謗法」にあることを明示されています。

 

この国難に際し、時あたかも宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年を明年に控えた今、日蓮正宗僧俗の使命は重大であり、今こそ自行化他にわたる信行の実践に、より一層邁進してその功徳利益を全世界万民に及ぼすべき時であります。

 

よって、朝夕の勤行は出来うる限り家族そろって、朝六時三十分・夜十八時の寺院の時間に合わせ、僧俗一致・異体同心して行いましょう。

また、唱題行は一日一時間は行えるよう、志高く努力して参りましょう。

 

次に、折伏は、常に心掛けることが重要です。

特に今、世間では感染症の罹患や不安、非常事態宣言発令後、様々な面で悩まれ苦しんでいる方が沢山いらっしゃいます。

しかし、この唯一無二の日蓮正宗の信心を以てすれば必ず解決することを、親類・友人・知人に電話やメール、手紙等で、「宗祖日蓮大聖人様が説かれたお題目の功徳で困難を乗り切ること」を伝えて正法に導いていきましょう。

 

いま自分ができることから実践し、より多くの人を大聖人様の正法正義に導き、この世情を理解し乗り越え、福徳増進して安穏なる境涯になるよう勤めて下さい。

また、妙眞寺は毎日朝勤行から夕勤行まで開門しております。

御参詣は自由にできますので、予防措置をとられた上、御遠慮無く参詣下さい。

 

今、皆様一人ひとりが確固たる強盛な信心を奮い起こす時を迎えております。

信行の実践を毎日の生活の柱とし、新型コロナウイルス感染症を終熄させるため、一人ひとりが大きな功徳利益を御本尊様から頂き、諸天善神の御加護を得て、御家族の皆様と力を合わせ、この難局を乗り越え、明年の大慶事に向けて前進して参りましょう。

 

令和二年六月

        妙 眞 寺 住 職  平 山 信 憲

                            妙眞寺総代一同

        法華講妙眞寺支部役員一同