なぜ神社に行ってはいけないの?(平成28年12月)
世の中ではテレビアナウンサーやタレントの人たちが、散歩とちゅうで神社におまいりする場面をよくみかけます。また、もうすぐお正月をむかえますが、新年には全国各地の神社に初もうでとしてお詣りする人が大勢います。
皆さんが住む町にも神社がたくさんあることでしょう。
それもそのはず、日本国内には小さいものから大きなものまで、神社といわれるものが10万近くあるそうです。
では、それらの神社に何がまつられているか知っていますか?
それは簡単に言えば、「神さま」です。
しかし、神さまも「自然神」として、山や川、海そのものを神とするものもあれば、キツネやタヌキ、ヘビなどの動物をまつる神社もあります。
また「神話神」として、日本の国を作ったとされる、「いざなぎ」や「いざなみ」、日本古代の神話に登場する天照太神や八幡大菩薩などをまつる神社もあります。
さらに、「人物神」として学問の神さまと言われる福岡の太宰府天満宮にまつられる「菅原道真」や豊国神社にまつられる「豊臣秀吉」、日光東照宮にまつられる「徳川家康」など、歴史上の人物を神としてまつっているところもあれば、亡くなった先祖を神として崇める神社もあります。つまり、ひとことで「神」といっても、さまざまな種類があります。
いま、例をあげた「神」のなかで、立派なことを成し遂げた偉い人もいるかもしれませんが、あくまでも普通の人間です。
迷いや苦しみをもつ私たちと同じ人間なのですから、神さまとは言えません。
つまり、「自然神」や「人物神」は、本当の神さまとは言えず、人々を救う力などまったくないのですから、それに手を合わせて拝んでも幸せには決してなれません。
仏教で説かれる神さまは諸天善神といって、天照太神や八幡大菩薩、さらにはインドから伝わった大梵天王、帝釈天王、鬼子母神などが説かれています。
また、これらの神さまは日蓮大聖人様が書かれた書物のなかにもたびたび登場します。
それでは、これらの神さまは、いったいどういう存在なのでしょうか?
法華経というお釈迦さまのお経典には、それらの諸天善神は、正法である南無妙法蓮華経を信じて修行する人々を護ると仏さまに誓っていることが説かれています。
なぜ、諸天善神がこのような誓いをしたかというと、諸天善神は私たちが南無妙法蓮華経と唱えることによって、その法味を食して元気になることができるからです。
ですから、正しいお題目を唱える人たちが増えれば、諸天善神はますます力を得ることができます。
反対に、世の中に正しい正法が弘まらず、あやまった教えや宗教が弘まってしまうと、いったいどうなるのでしょうか?
日蓮大聖人さまは、『立正安国論』というお書きものに、「世皆正に背き人悉く悪に帰す。故に善神国を捨てゝ相去り、聖人所を辞して還らず。是を以て魔来たり鬼来たり、災起こり難起こる」と言われています。
つまり、諸天善神はその力を失い、法味を求めてこの国を捨てて天上世界へ帰ってしまい、空き家となった神社には、悪鬼や魔神が住みついてしまい、世の中に色々な災難を起こすのです。
現在の神社は、正しい教えに背いた謗法といわれる人たちが管理をしていますから、そこにいるのは諸天善神ではなく、私たちに災難を起こす悪い鬼や魔神なのです。
ですから、これらを拝んだりすると、幸せになるどころか、逆に不幸になってしまいますから、絶対に神社へ行っておさい銭をしたり、手を合わせて拝んだりしてはいけません。
また、鳥居をくぐることもなるべくさけるようにしないといけません。
では、諸天善神は天上世界に帰ってしまい、どこにもいないのでしょうか?
それは、私たちが毎日手を合わせている御本尊さまには、天照太神、八幡大菩薩、大梵天王や帝釈天王などの諸天善神の名前がしたためられています。
そして、先ほど「諸天善神は正しい南無妙法蓮華経を唱える人を護る」と説明しましたように、日蓮大聖人さまの正法を信じてお題目を唱える私たちを必ず護って下さいます。
ですから、私たちは諸天善神そのものを拝むのではなく、毎日きちんと御本尊さまに手を合わせ、勤行・唱題していくことによって、諸天善神と言われる神さまたちが日ごろ私たちを護ってくれるのです。
皆さんはこのことを忘れず、うっかり神社に行って手を合わせたり、おさい銭を投げたり、鳥居をくぐることに気をつけて下さい。
また、本当の神さまたちは、御本尊さまを正しく信じる人たちを護ってくれるのですから、日蓮大聖人の教えと御本尊さまを信じていきましょうね。 おわり